休日のひととき
2007年 10月 28日
今日はM家のごく普通なシアトルでの週末の過ごし方を紹介します。
東京に住んでいた頃、ほとんどの週末はお友達と会いに街へでてました。次から次へと新しくできるカフェやレストラン探索を主な理由に「大都会という街」を舞台に遊んでいたんですよね~。なので、ほとんど家の中でゆっくり過ごすことはありませんでした。よく母から「外ばかり出ている生活、疲れないの?」といわれたものでした。答えはNO(笑)。人と会って、話して、笑って、美味しいもの食べれることが何よりも楽しかったんです。
たまには、大好きな鎌倉へ電車を乗り継ぎ遊びに行っていましたが、毎週というほどではありませんでした。週末くらい街から抜け出そうと思っても、数時間も電車や車に揺られると思うとついつい億劫になっていたのが事実。しかも観光地だから、ピークシーズンの週末はものすごい人ですし。
それに比べシアトルでの週末は、ごく穏やか。お友達と外食したり、ショッピングへ行ったりもしますが、ほとんど近くの湖、海で過ごしています。たまにはマウント・レニアの側にある、別荘で静かな時間を過ごしたり。なので私の休日の舞台が「大都会」から「自然」へとシフトしたのです。これって私の人生の中では、かなり劇的な変化なんですよね~。最初の1~2年は大都会の刺激がよく恋しくなっていましたが、今となったらこの豊かな自然に囲まれた穏やかな生活も肌に馴染んできました。なんといっても、車で10~20分走れば2つの美しい湖やピュージェット湾へアクセスできてしまうんだから、ストレスなしです。今日は、ユニオン湖に隣接しているガスワークス・パークへ。秋でも、湖ではプライベートボートや観光船がでていました。
お昼は、エッセンシャル・ベーカリー・カフェへ。家から近いこともあって、このベーカリーへはよく行きます。外のテーブル席には、犬も一緒に過ごせます。
一昔前までは、アメリカで美味しい出来立てのパンを食べれるなんて夢のようでしたが(笑)、今では美味しいパンにもさほど不自由なしでアクセスできるので嬉しいです。
特にここのパンは、美味しいだけでわなく、全てオーガニック素材を使用しいているので、安心して食べれるのも魅力。店内では、フランス語を話すお客さんとよく遭遇します。
ランチによくいただくのは、日替わりのスープとサンドウィッチ。今日のスープは、セロリ、ニンジン、ポテト、ヒヨコマメのクリーミースープ、ほのかなカレー風味。まろやかで、やさしい味わいで心まで温まりました。
この街に引っ越して一番幸せそうなのは、間違いなく愛犬、ミッシェルでしょ(笑)。広い大地を思い存分走りたい大型犬が、都会に住むのは所詮無理があったことなんですよね。東京では駒沢公園のすぐ側に住んでいましたが、ドックランへ行ってもいつも多くの人と犬がいて、思いっきり走れる空間が無いのが事実。走れたとしてもコンクリートの上なんて、今思えば本当にかわいそうだったな~と。可笑しいことに、シアトルでミッシェルはよく微笑むような表情をするようにったのです(笑)。心が満たされているのでしょうか?素直に気持ちを表現するのは大型犬の魅力の一つ。心が潤い、なんだかとっても癒されます。
実は、最近ミッシェルが血小板減少症という病気を患っていることが判明したのです。血小板が少なくなってしまうと、出血した際血が止まらなくなり失血死することもあるすです。今のミッシェルは、通常の犬の1/10の血小板しか体内になく、非常に危険な状況だそうです。
獣医さんが問診したところ何も特別なことがみつからず、日常生活は何の支障もなく生活しているし、食欲も旺盛、しかも元気があるので、体内の中で免疫が激しく戦っているなんて想像もつかないくらいです。たまたま血液検査をして、ミッシェルの状況が判明したので、不幸中の幸いだと思っております。
先週、8時間にも及ぶ長時間の精密検査をして、今検査結果を待っているところです。今週から、お薬が先週の3倍に増えてしまいました。癌や白血病でないことを願うばかり。愛犬がまさか4歳半という若さで「死」に直面するような病気を患うなんて思ってもいませんでした。早期発見が命の境目になるようなので、きちんとお薬に反応して少しでも血小板が増えてくれますよに!!!毎日お祈りしています。
ミッシェルの病気が発覚してから、今日のようにごく普通に愛犬と過ごす日常がものすごく愛しく思えて仕方がありません。どんな境遇にあっても、残りのかけがえのない小さな生をより輝かしいものになるよう支えていけたらと強く思いました。人も含め、生命を授かっている全てのものは誰も例外がなく、早かれ遅かれいずれ「死」に直面するんですよね。
子供の頃から動物は大好きでしたが、ミッシェルを家族の一員として迎えて、愛犬に与えることよりも愛犬から与えられること、つまり、学ぶことが多いことに気づきました。例えば、良き友になること、誠実でいること、家族に忠誠心をもつこと、過去や未来ではなく「今」を生きること、日常生活を楽しく過ごすこと、シンプルに暮らすことの素晴らしさなど。それに何度夫婦ケンカの潤滑油的存在になってくれたことか(苦笑)。
今回愛犬の病気を知って、今まで漠然と過ごしていた日常を「いかに生きるか」が大切な日課になるんだと再確認した私。何を望むこともなくただ側にいてくれるだけで、穏やかで、幸せな気持ちにしてくれる存在って本当にありがたいです。
こんな気持ちにしてくれているミッシェルと出会えたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。頑張って病気と闘って、また公園で走ったり、海で泳いだり、大好きなボール遊びをしようね。
by matsumiseattle | 2007-10-28 09:21 | 愛犬のおやつ&犬日記